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詩や雑記などをとりとめもなく書いております。ゴルフもちまちま。滞りつつ更新中。

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2008

02/26 (Tue) 23:41

長くなりそうなので続きへ。
詩です、一応。
小説に近い感じですが、小説ではないです。

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いつだってそこにあるはずなのに
形在る物でそれを表すのは世の流れなのかもしれない

僕はいつだって独りだ
クラスのみんなだって、本当は独りを望んでいるくせに
群れている方が痛みが和らぐからそうしているんだ
だけど、本当の痛みは集団の中にいても変わらない
だったら、別に無理をしてまで明るく振舞う必要はないんじゃないだろうか

私はいつも皆の中にいる
だけど、それに違和感を覚えたのはいつだっただろう
無意識に仲間を作って、協調性のある自分を演じている
それに疲れただけなのかもしれない
無理をする必要なんてない、私らしくいればそれでいいんだ

ある日、僕はそいつに声を掛けられた
ミンナデアソボウヨ、ソノホウガキットタノシイヨ
何を言っているんだ、自分は好きでこうしているんだから
あんたには関係ないだろう
カンケイナイコトナイ、トッテモサミシソウニミエルヨ
寂しくなんか、ない、これが自分の自然だ

ある日、私は一人でブランコに乗っている男の子を見つけた
声を掛けても、返事は冷たかった
私もこの子のように、孤独を好む部分が無いとも言えない
だから気になったんだ、それは自然じゃない
本当は、ただその役になりきっているだけ
だけどそれに自分で気付かない振りをしているんだ
寂しいことに、気付きたくないから

最近、何かとそいつは話しかけてくる
今日ッテナニカオモシロいテレビアッタカナ
ゲツクは今ナンテ番組ヤッテルンダロウ
知らねえよ、てか話しかけんな
キミさ、本当ハ一人でイルノ、好きジャナイデショウ
そんなこと、ない
私もズット、一人でイルノがスキでさ、ワカルンダ、そういうの
わかったようなこと言ってんじゃねえよ

最近、私はその子にいろいろ話しかけてみることにしている
どうでもいい日常会話ばかり
でも、思い切って言ってみた、核心に触れてみたかった
だけど、本音は聞けなかった
でも少しだけ、動揺してた気がした
近づいたような、近づいてないような、微妙な距離感
いいんだ、私が好きでやってることだから

縮まっている気がする、あいつとの距離
相変わらず話し掛けてくるのはウザイけど
最近嫌でもなくなってきた、と感じる自分がいる
何だろう、今までにない感情、感覚
友達、とも違うような、不思議な関係だ
とりあえず、礼はしておこう
あの嫌な気持ちから開放してくれたんだから
でも何がしたいのか、未だによくわからないな

縮まっている気があまりしない、ような距離
こっちから話しかけても、いつも相槌だけだし
何なんだろう、嫌なのかそうじゃないのかもわからない
というか、私は何をムキになっているんだろう
馬鹿みたいだけど、習慣になってきた気がする
でもこれは一方的なものだし
相手からすれば嫌なものなのかもしれない
だけど続けたい、きっとわかってくれると思うから

帰る準備をしていた
ランドセルに教科書やノートを詰めて
すると急にクラスのやつが話しかけてきた
お前さー、あいつとお似合いだよなー
すると、周りの奴等も集まってまくし立ててきた
ひゅーひゅー、熱いねー
廊下で走り出す音が聞こえた
嫌な予感がして見に行くと、あいつが走っていくのが見えた
まだ騒いでいる奴らを避けて、急いで荷物を持って追いかけた

校庭を歩いているのを見つけて、声を掛けた
クラスの奴がうるさくて悪かった、大丈夫か
うん、ダイジョウブ、ごめんね
帰ろう、途中までだけど
一緒に歩いたのは初めてだった、いつも会話だけだったから
帰り道の土手で、座って話すことにした、その方が慣れている
渡すものがあるんだけど
エ、なに
他人と仲良くするの、苦手だけど、そんな自分でも
相手をしてくれた、そのお礼
何ダロウ
ランドセルからそれを手の中へ入れる
左手を出して
ウん
それを薬指に3、4回巻いてみる
ん、コレって、輪ゴムじゃない
そうだよ
しかもここにコレって、センスないね、君、しかも血が止まって変な感じ
なんだよ、じゃあ外すよ
ああ、いいよ、せっかくくれたんだし、ありがとう

自分と他人との関係なんて、ゴムのようなものだ
離れれば引き合うし、近づきすぎれば離れたくなる
そして、時間が経てばいずれ劣化して切れてしまうんだ
今ここにある関係だって、それに違いはない
輪になっていても、いずれはただの紐のようになってしまう
それでも、人はまた新しいゴムを外に伸ばすのだ
簡単に切れてしまうけれど、柔らかな温もりを求めて

ねえ、あれ見て、何だか不思議な空だね
見上げるとそこには、確かに不思議な夕陽が輝いていた
鈍くて、淡くて、薄茶色の
そう、それはこの、輪ゴムみたいな色の空だった
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銀兎
レベル:
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性別:
男性
誕生日:
1984/10/29
職業:
会社員
趣味:
ゴルフ、音楽鑑賞(ロック・ポップ系の邦楽多め)、ゲーム、詩を書くこと、読書、飲酒(ぉ
自己紹介:
銀兎(ぎんと。と読みます)
ある場所ではカラス。
またある場所ではキーレス
というHNも使っています。

どちらかと言えば、かっこいいものよりも、かわいいもの、やわらかいものの方が好き。

ゲームで言えばRPG好き。
でも最近はレベル上げがたるいのでRPGプレイ時間減少中。

嫌いな食べ物は
ほぼありませんが、
生姜風味のかりんとうだけは食べられません。(嘔吐経験あり)

※妄想癖あり。
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