2008
父は長男で跡を継いでいたので、本当に去年の三月、
祖母が倒れるまでは、傍で暮らしていました。
正確には同居ではなく、祖母は旧家屋に住んでいて、
自分達は隣に建てた新居に住んでいましたので、半同居という感じでした。
田舎ではそれほど少ないパターンではないはずです。
こまめに様子は見に行っていましたし、特に問題はありませんでした。
倒れたのも、地元の集会所的な場所でだったので、
周りに同年代の友人達が多くいらっしゃって、すぐに対処はなされたようです。
最期は、約一年の入院の後、病院から急に電話があって、
父と母が行ったところ、もう既に亡くなっていたそうです。
父からかかってきた電話に出て、祖母が逝った旨を聞かされましたが、
声が震えていたのが耳に残りました。
自分は薄情な人間なのかもしれません。
訃報を聞いたときも、その後も一度も涙が現在進行形で流れていません。
祖母の顔を見た時も、肌に触れた時も、納棺の時も、通夜の時も、
葬儀の時も、棺に花を入れるときも、火葬にする時も、
煙突から出る煙が黒から白に変わった時も、骨だけになった祖母を見た時も、
骨壷に骨を入れる時も、墓に納骨をする時も…。
大好きだったはずなのに、悲しいはずなのに、涙が出ない。
もしかしたら、後から深い悲しみが訪れるのかもしれませんし、
ずっとそんなものは来ないのかもしれません。
ただ、今日は朝からずっと晴天で、日中は暑いくらいだったのに、
親類や近所の方々が皆帰られた後、春雨が降り出し、
後片付けを家族でしていると、雷も鳴っていました。
そんな今年初めて(たぶん)の雷の音を聞いていると、
雨は昼の暑さを和らげ、雷は夜の静寂を消してくれているような気がしました。
雨も雷もすぐ終わり、水蒸気と星の無い空。
それでも今日だけは、その外の空間がとても居心地が良くて、
一瞬、今日が何の日だったのか忘れてしまう程で、
それはどこか温かくて、どこか冷たい、心の温度に似ているなと思いました。
おばあちゃん今まで色々ありがとう。そしてさようなら。
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ある場所ではカラス。
またある場所ではキーレス
というHNも使っています。
どちらかと言えば、かっこいいものよりも、かわいいもの、やわらかいものの方が好き。
ゲームで言えばRPG好き。
でも最近はレベル上げがたるいのでRPGプレイ時間減少中。
嫌いな食べ物は
ほぼありませんが、
生姜風味のかりんとうだけは食べられません。(嘔吐経験あり)
※妄想癖あり。